ブローボトルは、食品や飲料の容器として多用されていますが、食品には酸素の影響を受けやすいものが多く、いきおい食品容器には酸素ガスバリア性が必要となってきます。またマヨネーズなど酸化により品質が劣化しやすい液状食品の容器として使用されるブローボトルには、酸素ガスバリア性の確保が必要です。ガスバリア性樹脂には、EVOHが抜き出ており、この樹脂をガスバリア材に使用した多層ボトルが現在多用されています。主材料は、PEやPPのポリオレフィンで、多層共押出ブロー成形によって製作されています。ガスバリア多層ボトルに用いられるPE、PPのポリオレフィンとEVOHの組合せの場合、層間接着性は芳しくないため、両者の接着を良好にするため接着材として無水マレイン酸変性ポリオレフィンが使用され、共押出ブロー成形に用いられるダイヘッドは、3種5層タイプのものが最低必要となります。多層ボトルの共押出ブロー成形には、パリソンが連続的に押し出され、ロータリ・ホイールに取り付けられた金型で型締めされるため、金型と金型の間のパリソンはスクラップとなり、これをリグランドして、ボトル成形に有効利用することも行われています。この場合、リグランド層が追加されるので、4種6層タイプのダイヘッドが必要となってきます。
2月 20, 2020